
SalesZineカスタマーサクセス基調講演から振り返る、 CSの価値
saleszineの大型イベントにて、カスタマーサクセスではお馴染みの高橋歩さんが貴重講演をされていらっしゃいました。
高橋さんからは昔からカスタマーサクセスの勉強をさせて頂いており、非常にわかりやすいスライドで今回も勉強になりました。
講演の内容の感想も含めて、なぜカスタマーサクセスが重要なのか?を改めて文章にまとめてみました。
そもそも、カスタマーサクセスはなぜ生まれたのか?
まず、高橋さんのスライドでカスタマーサクセスはあらゆる職種で重要だと発表されていました。
カスタマーサクセスは顧客との長期関係性の構築という話なので、職種としてはどのポジションであっても必要になります。
従来は受注時点で売上が立つし、この売上を立たせるだけでも大変だったので、一定多くの会社は受注を目的としてきました。
しかし、SaaSの登場で受注後の体験を作り込んで長期で契約を維持するという考えが生まれたのです。
これにより既存顧客へのフォローアップやサービス提供で売上をさらに高められる、という新しい視点が出来ました。
カスタマーサクセスサクセス施策により、長期の顧客関係による顧客データが蓄積させる
カスタマーサクセスのキーワードは、顧客データです。高橋さんも本イベントに限らず、顧客のデータを集めることをたびたび解いてました。
既存顧客のフォローアップの期間は1年、2年と長く続きます。
この長期間にわたり1to1のコミュニケーションを続けていくにあたり、顧客データのリッチ化が必要になります。
また、この取引過程で集められた顧客データは、経営を適切に進める示唆にもなります。
例えば、製品開発やマーケティングの施策に活かすことが可能になり、より企業経営が顧客視点の健全なものに変わるのです。
カスタマーサクセスが取引単価を高める
高橋さんはカスタマーサクセスによる単価向上についてお話しており、私もこの単価における経営効果が重要だと考えています。
顧客の声を元にサービスを改善すれば、製品導入の費用対効果も上げられます。
価値を高める=効果を上げるということを本当に成し遂げられれば、費用=顧客の投資や支払いも上げられるはずです。
つまり取引している顧客単価も上げられます。
単価を上げるのは、いわゆるクロスセル・アップセルになるのですが、従来のいきなり営業をかける、というよりも、カスタマーサクセスの取り組みで再受注率や再受注金額が高くなるのです。
結果、双方のwinwinになる取引単価アップが実現できます。
カスタマーサクセスは先回りのおもてなしである
高橋さんの発表で、カスタマーサクセスは先回りしてアクションを設計する〜というお話がありました。
カスタマーサクセスの工程は長いので、ゴールとなる顧客の絵姿の想像と、そこに至るまでの逆算したアクションが重要になります。
顧客が理想状態から離れることを想定して、先回りしてコミュニケーションやサービス提供を設計しておくのです。
そうすれば、顧客が価値を感じるリードタイムも短くなります。顧客満足度が上がる、クレームが減るという効果が出てきます。
そして、先回りしたアクションを設計するために顧客のデータをヘルススコア(健康得点)として計測可能にしておきます。
顧客データをトリガーにしてカスタマーサクセスのアクションを出来る体制にするのです。
感想コメント: カスタマーサクセスは普遍的な経営施策になる
カスタマーサクセスは、これまでSaaS企業における一つの組織や施策という位置付けのものでした。
しかし、昨今のさまざまな方々のノウハウの磨き込みにより、業界や規模にとらわれない普遍的な経営ノウハウとして、拡がってきています。
今後ますます多くの企業の取り組みにカスタマーサクセスが取り入れられることを願っています。